
Justin Wadsworth 出典
ソチ五輪競技中の対応が話題になりました。
その出来事は、クロスカントリー スキー距離男子スプリント・フリー準決勝で起きました。
決勝進出を目指していた地元ロシアのアントン・ガファロフ選手。接戦の中、ヘアピンカーブに猛スピードで突入しました。ところが、転倒してしまいフェンスに激突してしまいます。しばらく立ち上がれず痛みに堪えていましたが、力を振り絞り立ち上がりゴールに向かい始めました。
しかし、上手く進めない様子。なぜなら彼の左足のスキー板が完全に折れてしまっていたからです。
右足のスキー板だけでゴールを目指しましたが、再び転倒してしまいます。
もはや、ゴールは不可能かと思われた瞬間、コース横から一人の男性がガファロフ選手に駆け寄りました。
その男性こそワズワースコーチ。彼はガファロフ選手の左足の折れたスキー板を脱がし、自国カナダチームのために用意していたスキー板を履かせました。
ガファロフ選手は息を吹き返したように滑り始め、トップから3分近く遅れてゴールしました。最下位でしたが、地元ロシアの大歓声に迎えられゴールすることができました。
ロシアの地元紙によると、ガファロフ選手は「転んで何も考えられなかった。」と呆然としていたそうです。「とにかくゴールまで行きたかった。誰かが助けてくれた。」と無我夢中で走ったことを話しました。
かつて自身も五輪選手だったワズワースコーチは「見ていることができなかった。母国で恥をかかせたくなかった。」と思いを語りました。
彼のこの行動が「五輪精神を体現するヒーロー」であると賞賛されました。
しかし、感動の話はこれだけではありませんでした。
既婚者であるワズワースコーチ、彼の妻ベッキー・スコットもスキーの五輪選手でした。
さかのぼる事 8年前のトリノ五輪、ベッキー・スコットがカナダチームとしてスキー距離女子団体スプリントに出場しました。
決勝まで進出したカナダチームでしたが、決勝戦の競技中にベッキー・スコットのチームメイトであるサラ・レナーのストックが折れてしまい、ストック1本で進まざるをえない状況に陥りました。
しかし、それに気づいたライバル国であるノルウェーのコーチ(BjørnarHåkensmoen)が、とっさの判断で代替ストックを手渡しました。
このストックを渡す動作はまさに瞬間的です。
カナダチームは、ほとんどロスもなく競技を進め、見事、銀メダルを獲りました。
結果、ストックを渡した側のノルウェーチームは4位とメダルを逃してしまいましたが、ノルウェーチームも大いに讃えられました。
このノルウェーのコーチにはたくさんの手紙やメール、それに7,400缶という大量のメープルシロップ(約5トン)が贈られました。
※この動画は当サイトでは見れません、Youtubeでご覧ください。ストックの手渡しは【1:00~】
Incredible Sportsmanship In The Cross Country Skiing - Torino 2006 Winter Olympics
8年の時を経て、妻が受けた恩と似た状況を目の当たりにしたワーズワースコーチ、彼がとった行動は運命的でもあり必然的でもあります。
ここに、8年にも渡る『ワズワースの恩返し』の物語が完結しました。
[ネットの反応]
ワズワースコーチいい人すぎる
ワズワースコーチかっこいい泣
ワズワースのやつ見るたびに泣く
ジャスティン・ワズワースコーチ ほんとすごい。感動。 こーゆう人が必要なんだと思う
ソチの特集見て泣いてる……ガファロフ……ワズワース………
ガファロフ感動する〜(;_;) ジャスティンワズワースさん素敵〜〜〜
ジャスティン・ワズワースコーチ(T_T)カナダ、ロシア、ブラボー(T_T) オリンピックの選手の数だけのたくさんのストーリーに感動だ。。
スポーツマンシップに国なんて関係ないな。メダルだけじゃないんだな。
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