
重力平衡形状とは、惑星が十分大きな質量を持ち自己重力により球状を形成している状態。
地球や太陽などの天体は自分自身が作り出す重力と内部の圧力とがつり合い、球体の状態で安定しています。(天体とは宇宙空間にある物体のことです。)
重力平衡形状を持つ事が惑星である定義のひとつとなります。
例えば、「小惑星探査機はやぶさ」が観測した「イトカワ」は、十分な質量が無く重力平衡形状を持っていません。その為、いびつな形となっており、惑星とは定義されず小惑星として定義されています。

国際天文学連合(IAU = International Astronomical Union)は太陽系惑星(planet)について、以下のように定義しています。
- 太陽を周回している
- 十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状を持つ
- 自分の軌道近くから他の天体を排除している
ちなみに、冥王星はかつて第9惑星として扱われていましたが、2006年に太陽系惑星から外され、準惑星(dwarf planet)として定義されました。
その原因は、冥王星の軌道近くに多数の天体群が発見され、3番目の定義「自分の軌道近くから他の天体を排除している」と判断されなかったためです。
他の8惑星は、自分の軌道上にある物は、全て吸収するか、はじき飛ばしていて、軌道上で圧倒的な存在といえます。
今回、Yahoo! JAPANトップの映像トピックスで『エベレストより高い物がない理由に衝撃』を紹介した為、重力平衡形状が話題になりました。
動画の中で「エベレストより高い建物を建てようとすると下側から粘土のように溶けて建てる事が出来ない。」と言ってたのは、地球くらいの大きさだとエベレストの高さの8,848 m辺りが重力平衡形状を保てる限界に近い高さだからです。
建物と言ってるから少しわかり難いかもしれないですね。
[ネットの反応]
『重力平衡形状』 また一つ勉強になった。
重力平衡形状って凄いな。それ知ってたチーモンの白井さんも凄いな。
大学では物理を学んだはずだけど「重力平衡形状」なんてはじめて聞いた(汗)
地球(星)は何故丸いのか、と、エベレストより高い建物が作れない理由、は同じなのか!どうやら重力平衡形状という力が働くからなんだって!どんなに丈夫な基礎で作っても、エベレストより高くなると下の方からどんどん粘土のようになっていってしまうんだって。凄いね!
すげぇ地球にも設定がちゃんと(ry
重力平衡形状というワードについて調べていたらこんな時間に(汗 寝よう。
だれもすみっこで泣かないようにとwwwwwwwwwwwww君は地球を丸く作ったよwwwwwwwwwwwwwwwwwww いえ、地球はそれ自体が十分大きな質量を持つので、自己重力が固体に働く他の種々の力を上回って重力平衡形状(ほとんど球状の形)を有するためです。
[おまけ]
エベレストよりも高くなる予定の建設物

軌道エレベータ(宇宙エレベーター)
惑星などの表面から静止軌道まで伸びるエレベーターで、宇宙空間への進出手段として構想されています。
建設方法として、まず静止軌道上に人工衛星を設置し、地球側にケーブルを少しずつ下ろしていきます。地球側に伸ばしたケーブルが地上に達すると、それをガイドにしてケーブルをさらに何本も張って太くし、構造物を構築します。その為、重力平衡形状による悪影響はなく、逆に重力を利用して作ります。
大林組が建設の視点から、2050年の実現を目指すと報道されているので、かなり現実味のある建造物です。
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