『射撃装置を装着し…“軍用イルカ”が行方不明に』がニュースとなったため検索されたワード。

軍用イルカとは、軍事目的で訓練され利用されるイルカ（主にバンドウイルカ）のことで、英語で、Military dolphin や Killer dolphin などと呼ばれています。
ダイバーの危険となるサメなどの撃退や、不審なダイバーや潜水艦に対する警備、「海の地雷」である機雷の探知などを任務としており、1990年代の湾岸戦争、2003年のイラク戦争において利用された歴史があります。

アメリカ海軍では、海棲哺乳動物作戦（Marine Mammal Program）として1960年頃から研究されていて、イルカ以外にも軍用アシカ（主にカリフォルニアアシカ）がいるようです。

軍用イルカは実戦への参加も想定されており、今回、行方不明となったウクライナ軍の軍用イルカは射撃装置で武装しており、戦闘訓練をしていた可能性もあります。ただし、ウクライナ軍は軍用イルカの存在自体を否定しています。

ちなみに、2005年にアメリカ海軍の軍用イルカが逃げ出した時もニュースになりましたが、このときのイルカは毒矢を装備していたそうです。
毒矢は殺傷目的ではなく、スパイやテロリストを眠らせ尋問することが目的だそうです。だけど、致死量ではない毒だとしても、もし海の中で眠らされたら高確率で死に至っちゃうような気がします。

[おまけ]

今まで機雷の探査は軍用イルカのエコロケーションに頼っていたのが、機雷発見ロボットのナイフフィッシュ（Knifefish：以下写真）などの開発により、イルカの危険な作業は今後減っていくようです。

[関連する言葉]