暗黒エネルギーとは

『宇宙誕生は138億年前＝星や銀河の物質は4．9％―欧州衛星が精密観測』がニュースとなったため検索されたワード。

暗黒エネルギーとは、宇宙空間において銀河と銀河の間の黒い部分を構成し、重力に逆らって物を引き離し宇宙膨張の原動力とされる仮想的なエネルギーです。
ダークエネルギーとも呼ばれ、宇宙の運命を支配する力を持つエネルギーといわれています。
厨二病チックですが、多くの研究者がその正体を解明するために、観測および理論の両面から研究しています。

よく知られているように宇宙空間は膨張を続けており、膨張すればするほど空間の体積が増え、そこに存在する暗黒エネルギーの総量も増えてしまいます。
一方、宇宙の膨張を食い止める力の源となる星など銀河を構成する物質は空間が増えても一定のままです。
その為、宇宙はどんどん加速して大きくなっていて、銀河と銀河の間は未来永劫スピードを上げて広くなるそうです。

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宇宙にある大半の質量は正体不明で、暗黒エネルギーの存在が無ければ説明できません。（説明するために暗黒エネルギーがあるのですが。）
アインシュタインは「宇宙は静的である．」として、その矛盾のつじつまを合わせるために“宇宙項”を取り入れました。
しかし、後に宇宙の膨張が発見され、「“宇宙項”を方程式の中に入れたのは人生最大の過ちであった．」と語っています。

今まで、宇宙全体の構成*は、暗黒エネルギーが71.4％、暗黒物質（ダークマター）が24％、それ以外の星・星雲・ブラックホールなどを構成する物質（バリオン物質）とその他が4.6％とされてきました。
　*数値はニュース記事を参考にしました。また、暗黒物質はバリオンに含まれる説もあります。

しかし、今回の研究で暗黒エネルギーが宇宙全体に占める割合は、約3％少なく68.3％であると発表されました。
この研究結果に基づくと、宇宙の誕生はこれまで約137億年前とされていましたが、1億年古く約138億年前だったようです。
宇宙誕生の年数が微調整された事によって、子供向けから天文学の論文まで多くの文献に影響を与えそうです。関係者の方々は大変なのではないでしょうか。

まだまだ正体不明の暗黒エネルギーはアメリカ合衆国のエネルギー省も調査に乗り出していて、これからの研究成果が待たれます。
この宇宙に満ちている未知のエネルギーを解明し、ニュートンやアインシュタインと肩を並べる学者は現れるのでしょうか。