アスファルトやタールなどもピッチの一種で、固体に見える物質でもゆっくり流れていて、数年かけて一滴のしずくを形成します。
オーストラリアのクイーンズランド大学で1927年に始められた実験が有名で、歴青(れきせい:Bitumen)と呼ばれる物質を漏斗に入れその落下を観察しています。ギネスブックに認定された『最も長期に渡るラボ実験』でもあります。
ほぼ個体でハンマーで叩くと割れるこの物質は、水のおよそ2300億倍の粘度をもつそうです。ちなみに、マヨネーズは水の1万倍の粘度だそうです。
この実験では、8~9年の間隔で既に8滴が落下していますが、少し目を離した隙やカメラの不具合など不運が重なり、未だに誰もその瞬間を目撃できていてないそうです。
9滴目が2013年に落下すると予想されていて、5月から数か月以内で決定的瞬間を見れる見通しとなっています。
今回はWebカメラ等のハイテク機器を導入しているので、始めてその瞬間が映像に収められる事でしょう。
ソース:世界最長の実験「ピッチドロップ」、まもなく決定的瞬間か
[実験のライブ映像]
上の画像は現在の最新の実験映像です。今にもポロッと落ちそう(折れそう)でハラハラします。
今回、9滴目の決定的瞬間を目撃する人は現れるのでしょうか。
大学のホームページによると、実験のキャビネット回りにクイーンズランド大学の学生も映るので、そちらもお楽しみ下さいと書かれています。
*画像はページを更新することで最新に切り替わります。時計が動いているのがお分かりいただけると思います。以前は動画として動いていたのですが、アクセスが多いのか動かなくなったので静止画に切り替えました。(2013/05/07)
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[ネットの反応]
ピッチドロップ実験。 そろそろ落ちそうらしいです!
おおピッチドロップがついに落ちるのかw
え?ピッチドロップ実験のアレが落ちそうなの?
世の中にはこういう気の長い世界もあるんだなw
86年間…気の長い実験ww
何のための実験なんだろうか、というのは聞いちゃダメ?
ひゃー、この実験まだやってたんだ!
理系かじった人ならある意味伝説の実験のはず
ピッチドロップ、昔授業で習った気がするんだけど何の授業だったかなぁ…
86年間続く実験かぁ・・・すごいな。やっぱりちゃんと免震台に置いてあるんだろうか?
こういうタイムスケールで物を考えられることが、サイエンティストの証。学びたい。
なんとなくダイオウグソクムシの給餌を連想した
ダイオウグソクムシと言いこれと言い、じっ~と待つのが今の科学界のメインストリームなんかな…
世界で何人~何万人(はいないだろうけど)が、“落ちろ”と念じることで、ポトリッ…とはいかないのだろうねぇ。
マーフィーの法則が作用している…「ピッチドロップの落滴の瞬間は誰にも見られない」。
今回も見逃せ!
コメント
コメント一覧 (3)
もう触れないんだろうね。
たぶん、こんなに長い実験になると思ってなかったんじゃないw
ビーカーの中で『く』の字になってるのが、8滴目かな。