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Greenhouses in the Westland region of the Netherlands 出典:wikipedia(以下同)

スマートアグリとは、スマートアグリカルチャー(Smart Agriculture)という造語を略した言葉で、最新のICT(情報通信技術)を利用した農業技術の事を指します。
英語では「E-agriculture」が同じような意味で使われています。

スマートアグリに適用されるICTは、天候のチェックや、種まき・収穫・出荷のスケジューリングなど基本的な事から、栽培環境の制御まで、今まで蓄積された全ての農業経験をシステム化しています。再生可能エネルギーによる発電機や空調設備も含まれます。

スマートアグリの基本はハウス栽培で、温度や湿度を自動調整し、品質管理された水や養分、二酸化炭素の自動散布を行い、植物にとっての理想の環境を作り出します。土の代わりに人工繊維が使われ、LEDで光量まで完全に自動化する場合もあり、まさに植物の工場となっています。

これまで、おいしい農作物を育てるためには、その土地の環境に合った栽培方法を熟知した農家の人たちの経験と勘が頼りとされていました。
頻繁に田畑の様子を見に行き、必要に応じて肥料や農薬を与える細かい管理が必要で、少しでも欠かすと農作物が傷んでしまい商品価値を失うリスクがありました。 年間の気温や降雨量、日照時間にも大きく影響を受け、豊作・不作と年ごとに農家の収益が変わってしまう問題もありました。
また、農家の高齢化と減少により、農業技術の継承も問題視されていました。

スマートアグリでは、農家の作業技術を数値化およびデータマイニングすることで、これまでに蓄積された経験を最初から利用できます。さらに、管理者は農地ではなく事務所のコンピューターの前で栽培環境の調整を行なうことができます。
農業に革命をもたらす技術として注目されていて、2012年には、富士通を含む14社が「スマートアグリコンソーシアム」を設立し、日本での普及を目指しています。


農業にICTを導入する手法は、すでにオランダで成功を収めていて、オランダから世界に広がりつつある分野となっています。
以下は、オランダでハウス栽培をしているGreenhouseの写真です。

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800px-TomateJungpflanzenAnzuchtNiederlande

元々、オランダの農家が独自で始めた農業のICT化を、国が後押した事で広がりをみせたそうです。
ヨーロッパでよく食べられるトマトやパブリカなど、戦略的に輸出農産物を栽培している成果もあり、オランダは九州と同じくらいの面積にもかかわらず、アメリカに次ぐ農産物輸出大国となりました。

オランダのICT化が進んでる地域(Westland)の航空写真を見ると大規模なGreenhouseが所せましと建てられていることがわかります。


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日本でも多くの展示・講演・コンサルタントが企画され、ビジネスチャンスとしても注目が集まっています。
台風や地震の多い日本でどこまで普及するのか、災害対策などを加えた日本独自の進化が期待されます。


[ネットの反応]

オランダのスマートアグリ、すげえな

スマートアグリ、面白い!

恐るべし、スマートアグリ。

スマートアグリって本当にあるんだ!誤字かと思ったww

スマートアグリって俺が中学生の頃考えてたことがようやく現実になったか

スマートアグリとか言うのが全世界で実用化されたらACFAみたいな世界になるのかなぁ

スマートアグリ。 今度オランダに遊びに行ったときには、見学したいな~ 

オランダのスマートアグリって凄いわね。まるでコロニーの野菜工場w

スマートアグリ すげーwww農業でさえ ITかー イヴの時間来たなwww

オランダのスマートアグリは未来ぽくて超かっこいいし美しいなあ

オランダ、いまの農業はパソコンの前で行います。スマートアグリ・・・。

スマートアグリねぇ。結局貧乏農家が、おいそれと乗り換えられるものじゃないな。

スマートアグリ………大地の恵み、という言葉は無縁なのね(´・c_・`)

スマートアグリ。悪いとも思わないけど、豊かな自然の恵的に育った農作物のほうがやっぱり美味しそうだ

う~ん。スマートアグリで作られたトマトをあたしは食べたいとは思えないなぁ…(- -;)

スマートアグリ 賛否両論やね。

スマートアグリって書こうと思ったら「亜久里」って変換されたww

スマートアグリってのはいいが、その昔スーパーアグリってチームがあってだな

スマートアグリとスズキアグリは別物。


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