パンケーキシンドロームとは

パンケーキシンドロームとは、保管状態の悪いミックス粉で調理されたパンケーキ・お好み焼き・チヂミなどを食べることで起きるアレルギー症状のこと。

その症状は、全身の紅斑・じんましん・かゆみなどの皮膚症状や呼吸困難が主で、ひどい場合には意識の低下・全身性のショック状態に陥ることがあります。
ほとんどのケースで、摂取した直後から1時間以内に発症しています。

なぜこのようなアレルギー症状が起きるかと言うと、ミックス粉の中で「コナヒョウヒダニ」というダニが繁殖してしまっている事が原因となります。
このダニは0.3ミリと小さく輪ゴムやクリップで閉じていてもわずかな隙間から侵入してきます。さらに体が半透明なので白い粉の中では視認できません。

出典：西藤こどもクリニック

普通の小麦粉でもダニは発生しますが、グラニュー糖・でんぷん・食品添加物などが含まれるミックス粉の方が繁殖傾向が増加します。
恐ろしい話ですが、ある症例で調べた時は、ミックス粉1グラム中に約1万匹のダニが見つかったそうです。

ダニアレルゲンは熱に強いため、加熱調理をしてもアレルギー症状の発現を防ぐことはできなく、既にダニやハウスダスト等のアレルギーを持っている人は特に注意が必要です。
また、小麦アレルギーと混同してしまいやすく、思い当たる場合は調べてくれる病院（皮膚科）がありますので、アレルギー反応を示した粉を持参して受診してみて下さい。

このダニは、温度は25～30℃、湿度は60～80％を好み、適度な温度と湿度のある台所はダニが発生しやすい環境となっています。
低温ではダニは繁殖することができませんので、以下の2点を注意する事でパンケーキシンドロームを防ぐ事が出来るそうです。